皆は覚えているだろうか
あの忌まわしい日を。エンドウです。
2002年10月12日クタで起きた爆弾テロ事件
200名以上が死亡、300名以上が負傷という
世界の有名リゾート地を襲った、テロリスト達の卑劣極まりない愚行。
事件の起きたその時、俺はサマサマでS嬢、Kちゃん、Tさん、他
何名かでワイワイ呑んでいた・・・
するとあちこちから俺の電話に掛かってくる・・・
「クタで爆発事故があったらしい」
「テロっぽい」
「血まみれの人が歩いている」
「今、エンドウさんはどこなの?」
と・・・皆の電話も順番に鳴り出す・・・
爆発音もさすがにヌサドゥアまでは到達してない。
(多分、うるさく呑んでたからだとは思うがね)
当時、領事館にはEちゃんという仲良しがいて
彼に電話をした
「正式には・・・まだなんだけど、どうもテロっぽい。
日本人の安否確認を急いで行ってるよ。
そこに旅行会社の人もいるならいち早くお客様の安否を!」
皆、慌てて会社の人間に電話、電話、電話・・・
S嬢、Kちゃんは会社に行くといって出て行く。
俺も旅行会社だったんだが・・・知り合い(お客さん?)が一組いただけで
彼女はホテルにいて無事だったのだが同行者が危なかったらしい。
テロの現場付近のビリヤード屋で玉をついていた。
「ドーン」となって・・・停電
ガラスは降ってくるわ、物は落ちてくるわで
慌て怯えて、ビリヤード台に隠れたとの事。
彼女は宿泊しているクタパラディッソのガラスが揺れたと証言している。
その後、サマサマは在住日本人会連絡場所のようなものなった。
しかし・・・電話の充電が切れ・・・三々五々解散となる
願わくば・・・ガス爆発であって欲しいと本当に祈ったのも覚えてる。
次の日からは・・・我々は大騒ぎである。
日本人会の集まり、日本からマスメディアの取材、こっちも防御戦を
張って受け答えをしていたのを思い出す。
(本当に言ってないことを書くと分かったのもこの当時なのかな)
現地の新聞、TVに出る痛ましい亡骸の数々(こっちは放送コードが
エロティックな画像以外には無いので肉眼で見たままの映像が流れていた)
肉親や知り合いが亡くなった訳ではないのに・・・
悲しみや憤りで涙が出てきたのを覚えてる。本当にショックな出来事であった。
今のバリ島、現地に住んでる方でもこの事件以降に
いらっしゃった方もかなりの数にのぼるのではないだろうか。
しかし、その時、確実にここで生活をしていた我々
あんなに悲しい出来事を決して目撃者は風化させてはいけない。
テロという卑劣で極悪な行為を決して許してはいけない。
語部とならなくてはいけないのである。
毎年、この日がくる度に思いだす。
今年も慰霊祭が行われていた事だろう。
亡くなられた方々のご冥福を改めて祈ります。
2010年10月12日 エンドウ
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